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 宗鏡録すぎょうろく
百巻 正蔵48
法眼宗三世、永明延寿(904-76)の撰。建隆二年(961)に成る。「心鏡録」または「宗鑑録」ともいい、教禅一致の立場から諸宗の教義を体系化した一大仏教汎論。
標宗章、問答章、引証章の三章より成り、まず一心の体を標して「心外無法触目是道」の理を明かし、ついで問答型式によってこれに悟入する方便を示し、さらに広く教論祖釈の語を引用して論旨を証する。
はじめ、呉越王銭俶が序を付して室中に秘蔵したが、元祐年中(1086-93)に至って開板の際、楊傑がふたたび序を付したものが、やがて宋版大蔵経に入蔵し、仏教各宗および宋学に大きい影響を与えた。別に清の雍正帝の重刊本や、麗版大蔵経の補版として開版されたものがあり、紹聖三年(1096)に、黄竜派の晦堂祖心が本書を抜萃した『冥枢会要』や、明の陶奭齡の『宗鏡録具体』もあり、朝鮮で作られた『宗鏡録撮要』およびわが国で作られた『宗鏡録要義条目』その他多くの鈔本と目録がある。 (禅籍解題 134)
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 Last Update: 2003/02/21