漢籍データ入力ツールの開発

安岡孝一

現在、漢籍データベースのデータは、各所蔵館の目録等にもとづき、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センターが入力をおこなっている。 この際に用いられているのが漢籍レコードフォーマットである。 逆に言えば、このフォーマットにしたがいさえすれば、目録を作成していない図書館でも、漢籍データベースにデータを入れることができる。 しかしながら、このフォーマットにしたがったファイルをテキストエディタで作成するのは、思いのほか手間取る。 そこで、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センターでは、漢籍データを入力するためのツールを開発した。 Windows 2000で動作するこのソフトウェアを使うと、フィールドを意識することなく漢籍レコードを入力できる。 しかしながら、この漢籍レコードエディタを使ったとしても、漢籍そのものに対する十分な理解がなければ、正しい入力はおぼつかない。 ましてや分類となれば、漢籍に対して一定程度の習熟が必要となる。 ちなみに、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センターでは、毎年秋に漢籍担当職員講習会を開催している。 この講習会では、漢籍レコードエディタを使いながら、漢籍整理法に関する講習をおこなっている。 ぜひ受講されたい。